DEEP BITE / 過蓋咬合

噛み合わせが深い(過蓋咬合)の
矯正治療

ABOUT

噛み合わせが深いとは

「噛み合わせが深い」とは、噛んだときに上の前歯が下の前歯を半分以上覆いかぶさっている状態のことで、専門的には「過蓋咬合(かがいこうごう)」と呼ばれます。正面から見ると下の前歯がほとんど隠れてしまう、というのがわかりやすい目安です。

過蓋咬合は、前から見たときの歯並び自体は整って見えることが多く、ご自身で気づいてご相談に来られる方はあまり多くありません。かかりつけの歯科医院で指摘されて初めて知った、という方が多いです。

また、上下の前歯が深く噛み込んでいると、下顎が前後や左右へ動きにくくなります。噛むたびに下顎が後ろへ押し込まれるような状態が続くことで顎の関節に負担がかかり、顎関節の症状につながることがあります

また、過蓋咬合だけが単独で見られることは少なく、出っ歯(上顎前突)など他の歯並びの状態と重なっていることがよくあります。どこまでを治療の対象にするかによって進め方が変わるため、まずは検査で全体の状態を確認することから始めます。

CASE

治療例

マウスピース矯正 非抜歯
噛み合わせが深い方の治療例
治療期間 1年6ヶ月

治療前後の歯並び・口元と、治療中の経過をご覧いただけます。

噛み合わせが深い症例の治療前の正面口腔内写真
治療前
噛み合わせが深い症例の治療後の正面口腔内写真
治療後
噛み合わせが深い症例の治療経過中の正面口腔内写真1
マウスピース装着時
噛み合わせが深い症例の治療経過中の正面口腔内写真2
治療開始から1年経過時
噛み合わせが深い症例の治療前の口元写真
治療前の口元
噛み合わせが深い症例の治療後の口元写真
治療後の口元
主訴
すきっ歯が気になる。
年齢・性別
13歳・女子
治療期間
動的治療期間 18ヶ月
治療費
基本料金 990,000円(税込)+別途処置料
治療内容
空隙歯列、過蓋咬合、上顎前突に対してマウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(製品名:インビザライン、完成物薬機法対象外)を用いて非抜歯で治療を行いました。
治療のリスク
歯の移動に伴う歯根吸収、歯の失活、歯肉退縮、ブラックトライアングル、アタッチメント除去の際のエナメルクラック、清掃不良による虫歯、歯周病の悪化、歯の動揺など

院長コメント:

この方は顎の幅が広く、歯は小さいため、隙間が多く残っていました。

隙間を閉じるために前歯を内側に入れるので、それにつれて元々深い噛み合わせがさらに深くなります。前歯の重なりを浅くしながら少しずつ隙間を閉じていくので、時間はかかりやすいです。

また、過蓋咬合は治療後の後戻りで噛み合わせが再び深くなりやすいため、保定装置を適切に使用し、経過を確認することが大切です。

治療前後の口腔内写真

BEFORE治療前

噛み合わせが深い症例の治療前の右側面口腔内写真
右側面
噛み合わせが深い症例の治療前の正面口腔内写真
正面
噛み合わせが深い症例の治療前の左側面口腔内写真
左側面
噛み合わせが深い症例の治療前の上顎咬合面写真
上顎咬合面
噛み合わせが深い症例の治療前の下顎咬合面写真
下顎咬合面

AFTER治療後

噛み合わせが深い症例の治療後の右側面口腔内写真
右側面
噛み合わせが深い症例の治療後の正面口腔内写真
正面
噛み合わせが深い症例の治療後の左側面口腔内写真
左側面
噛み合わせが深い症例の治療後の上顎咬合面写真
上顎咬合面
噛み合わせが深い症例の治療後の下顎咬合面写真
下顎咬合面

※治療結果・治療期間には個人差があります。掲載にあたり、患者さまの同意を得ています。

MORE CASES

深い噛み合わせの他の症例一覧

CASE 01
マウスピース矯正 非抜歯

左前歯のガタガタ・深い噛み合わせを改善した症例

治療期間 1年1ヶ月
23歳女性の左前歯のガタガタ・深い噛み合わせの治療前
治療前
23歳女性の左前歯のガタガタ・深い噛み合わせの治療後
治療後

この症例の詳しい経過と院長の解説を見る

主訴
左前歯のガタガタが気になる。
年齢・性別
23歳・女性
診断
過蓋咬合を伴うAngle II級2類の叢生
使用装置
マウスピース型矯正装置(インビザライン)+II級顎間ゴム
治療期間
13ヶ月
治療費
基本料金 990,000円(税込)+別途処置料
治療内容
前歯の叢生改善と口元の後退には上下左右4本の小臼歯抜歯を伴う治療も選択肢となることと、治療期間が長くなる可能性をご説明しました。できるだけ早い治療終了を希望されたため、上下左右の第三大臼歯(親知らず)を抜歯し、マウスピース型矯正装置とII級顎間ゴムで歯列を側方拡大しながら上顎大臼歯を遠心移動してスペースを確保しました。
主なリスク
リスク・副作用: 歯の移動に伴う歯根吸収、歯の失活、歯肉退縮、ブラックトライアングル、顎関節症、歯の動揺、アタッチメント除去の際のエナメルクラック、清掃不良による虫歯 など(詳細は本ページ下部をご覧ください)
CASE 02
マウスピース矯正 抜歯

ガタガタ・出っ歯と深い噛み合わせを改善した症例

治療期間 2年8ヶ月
19歳女性のガタガタ・出っ歯と深い噛み合わせの治療前の右側面口腔内写真
治療前
19歳女性のガタガタ・出っ歯と深い噛み合わせの治療後の右側面口腔内写真
治療後

この症例の治療内容と写真を見る

主訴
ガタガタと出っ歯が出ているのが気になる。
年齢・性別
19歳・女性
診断
叢生と過蓋咬合を伴う上顎前突
使用装置
スプリント+マウスピース型矯正装置(インビザライン)
治療期間
32ヶ月
治療費
基本料金 1,100,000円(税込)+別途処置料
治療内容
上下左右の第一小臼歯を抜歯する方針とし、スプリントとマウスピース型矯正装置で臼歯部を挺出させて深い噛み合わせを改善した後、叢生を整えながら上下前歯を内側へ移動しました。
主なリスク
リスク・副作用: 歯の移動に伴う歯根吸収、歯の失活、歯肉退縮、ブラックトライアングル、顎関節症、歯の動揺、アタッチメント除去の際のエナメルクラック、清掃不良による虫歯など(詳細は症例ページ下部をご覧ください)
CASE 03
マウスピース矯正 非抜歯

出っ歯と深い噛み合わせを改善した症例

治療期間 1年6ヶ月
15歳男子の出っ歯・深い噛み合わせの治療前の右側面口腔内写真
治療前
15歳男子の出っ歯・深い噛み合わせの治療後の右側面口腔内写真
治療後

この症例の詳しい経過と院長の解説を見る

主訴
出っ歯が気になる。
年齢・性別
15歳・男子
診断
空隙歯列、過蓋咬合、顎関節症を伴う、下顎の後退がみられる上顎前突
使用装置
スプリント+マウスピース型矯正装置(インビザライン)+顎間ゴム
治療期間
動的治療期間 18ヶ月
治療費
基本料金 1,100,000円(税込)+別途処置料
治療内容
矯正治療に先立ち、治療が必要だった左上の前歯に歯科治療を行いました。顎関節症状に対してスプリントによる対応を行い、経過を確認した後、小臼歯部にレジンアンレーを接着して顎位を維持しながら、マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(製品名:インビザライン、完成物薬機法対象外)で奥歯を挺出させました。その後、同装置と顎間ゴムを用いて上顎大臼歯を遠心(後方)へ移動し、前歯の突出と深い噛み合わせの改善を図りました。歯列を整えるための永久歯は抜かず、親知らずは抜歯しています。
主なリスク
歯の移動に伴う歯根吸収、歯の失活、歯肉退縮、ブラックトライアングル、歯の動揺、アタッチメント除去時のエナメルクラック、清掃不良による虫歯など

※ インビザラインは薬機法上の未承認医療機器です。詳細は料金ページの注意事項をご確認ください。

※治療結果・治療期間には個人差があります。掲載にあたり、患者さまの同意を得ています。

TREATMENT PLAN

深い噛み合わせの治し方|治療のポイント

深い噛み合わせの治療では、前歯の重なりをどう浅くしていくかが中心になります。装置の選び方や抜歯の考え方には、この歯並びならではの前提がありますので、順にご説明します。

前歯を前方へ傾けると噛み合わせが浅くなり、内側へ傾けると深くなる関係を示した側面模式図
前歯を前に出す噛み合わせが浅くなる 前歯を内側に入れる噛み合わせが深くなる
方法 01

抜歯・非抜歯で治療期間と難易度が変わります

歯を抜かない場合は、全体を広げるように動くので、自然と噛み合わせは浅くなります。すきっ歯や歯を抜いて治療する場合は、隙間を閉じるときに前歯が内側に入るため噛み合わせはさらに深くなります。そのため過蓋咬合では、基本的に非抜歯のほうが向いていると考えています。ただし、出っ歯や叢生(ガタガタ)を併せて治療する場合など、抜歯を選択したほうがよいケースもあります。その場合は治療期間が長くなる傾向にあります。

上下の歯にワイヤー矯正装置をつけ、上の奥歯に盛ったプラスチックだけが接触して他の歯を離している側面模式図
方法 02

ワイヤー矯正で治す場合

噛み合わせが深いと、上の前歯が下の前歯に付けた装置に当たってしまい、そのままでは治療を進めにくいという事情があります。この場合は、奥歯にプラスチックを盛って一時的に高さを出し、噛み合わせを浅くした状態をつくってから歯を動かしていきます。

上下の歯列に透明なマウスピースを装着し、前歯部だけが接触した状態で、右側の奥歯2組に上下方向のゴムを掛け、奥歯が伸びる方向を青い矢印で示した側面模式図
方法 03

マウスピース矯正で治す場合

マウスピースは装置自体の厚みで自然と高さが出るため、噛み合わせが浅い状態をつくりやすく、奥歯にプラスチックを盛る処置が不要になります。過蓋咬合だけであれば、歯を抜かずにマウスピース矯正で進める方法が、患者さまの負担の少ない選択肢になりやすいと考えています。

ここでご紹介したのは、過蓋咬合のみの場合に当てはまる基本的な考え方です。前述のとおり、深い噛み合わせは出っ歯などと重なっていることが多く、その場合は治療の組み立てが変わります。実際に使う装置や抜歯の要否は、検査結果をご覧いただきながら一緒に決めていきます。

KEY POINT

見た目の問題が小さくても、負担は積み重なります

過蓋咬合は歯並びが悪く見えにくいぶん、治療の必要性を感じにくい噛み合わせです。一方で、噛むたびに同じ場所へ強い力がかかり続けるという状態でもあります。

奥歯や顎まわりへの負担

前歯の重なりが深いと奥歯を強く噛み締めやすく、顎の関節や咀嚼筋に負担がかかることがあります。顎の痛みや開けにくさには生活習慣や食いしばりなど複数の要因が関わるため、噛み合わせだけが原因と決めることはできませんが、確認しておきたい要素のひとつです。顎の症状が気になる方は顎関節症が気になる方へもあわせてご覧ください。

年齢とともに前歯が出てくることがあります

下の前歯が上の前歯を突き上げるように当たり続けると、上の前歯が押し出されてくることがあります。若いうちは骨がしっかり歯を支えていますが、歯周病などで支えが弱くなると、前歯が1本だけ飛び出してくることもあります。「若い頃より出っ歯になった気がする」というお声の背景に、この噛み合わせが隠れている場合があります。

いま困っていないから治療が必要ない、とは限りません。逆に、すぐに治療を始めなければならないというものでもありません。どの程度の負担がかかっているのかを検査で確認したうえで、治療するかどうかも含めてご相談いただければと思います。

STRENGTH

当院の強み

01

重なりの深さを数値で確認

前歯がどれくらい覆いかぶさっているか、奥歯にどの程度力がかかっているかは、見た目だけでは判断できません。セファロ(頭部X線規格写真)やCTによる検査で状態を確認し、根拠をお示ししたうえで方針をご説明します。

02

負担の少ない装置から検討

深い噛み合わせは、装置の選び方で通院中の負担が変わります。マウスピース矯正・ワイヤー矯正のどちらでも対応できるよう備えたうえで、まずは負担の少ない方法から検討します。

03

認定医による矯正相談

日本矯正歯科学会 認定医がご相談をお受けします。

Instagram - 高浜はぴえる矯正歯科
FAQ

深い噛み合わせの矯正でよくある質問

見た目は気にならないのですが、治療した方がよいですか?
必ず治療しなければならない、というものではありません。ただ、噛むたびに同じ場所へ力がかかり続ける状態ではあるため、奥歯や顎まわりにどの程度負担がかかっているかは確認しておく価値があります。検査結果をご覧いただいたうえで、治療するかどうかも含めてご相談いただけます。
抜歯は必要ですか?
過蓋咬合では、歯を抜くと前歯の重なりがかえって深くなることがあるため、基本的には非抜歯のほうが向いていると考えています。ただし、出っ歯や叢生(ガタガタ)を併せて治療する場合は抜歯を選択したほうがよいこともあります。どちらが適しているかは検査後にご説明します。
マウスピース矯正で対応できますか?
対応できる場合があります。マウスピースは装置の厚みで自然と噛み合わせが浅くなるため、深い噛み合わせとは相性のよい面があります。一方で、他の歯並びと重なっている場合や大きく歯を動かす必要がある場合は、ワイヤー矯正や補助装置の併用をご提案することもあります。
ワイヤー矯正だと何か違いがありますか?
噛み合わせが深いままだと、上の前歯が下の前歯に付けた装置に当たってしまうため、奥歯にプラスチックを盛って一時的に高さを出す処置が必要になります。装置に慣れるまで違和感を覚える方もいらっしゃいますので、事前にご説明したうえで進めます。
大人になってからでも治せますか?
歯や歯ぐきの状態が安定していれば、年齢を理由に矯正をあきらめる必要はありません。歯を動かす仕組みは年齢を重ねても失われないためです。ただし、歯周病で歯の支えが弱くなっている場合は進め方を調整しますので、まずは現在の状態を確認させてください。
治療期間や費用はどれくらいですか?
期間は動かす量や併発している歯並びによって変わるため、検査後のシミュレーションをもとにご案内します。費用は料金表に掲載しています。矯正相談は無料ですので、金額の見通しを含めてお気軽にお尋ねください。

※回答は一般的な目安です。実際の適応は、あくまで当院の診断基準にもとづき、検査後に個別にご説明します。矯正治療は自由診療(保険適用外)です。治療により痛みや違和感、歯根吸収などが生じる可能性があり、効果や期間には個人差があります。

電話する WEB予約 WEB問診