OPEN BITE / 開咬

前歯が噛み合わない(開咬)の
矯正治療

ABOUT

前歯が噛み合わないとは

開咬(かいこう)とは、奥歯を噛み合わせても上下の前歯が接触せず、隙間が空いてしまう噛み合わせのことです。前歯で食べ物を噛み切りにくい、麺類を前歯で切れない、発音がしづらいといった支障につながることがあります。

見た目の問題として相談に来られる方より、「前歯で噛めない」という機能の困りごとをきっかけにご相談いただくことが多いのが、この歯並びの特徴です。奥歯だけで噛む状態が続くため、奥歯にかかる負担が大きくなりやすいという面もあります。

開咬は生まれつきの骨格によるものだけではありません。もともと前歯できちんと噛めていた方でも、舌で前歯を押す癖、親知らずの生え方、顎の位置のズレなどをきっかけに、後から噛み合わせが変わっていくことがあります。何が関わっているかによって治療の進め方が変わるため、まずは原因を見極めることから始めます。

CASE

治療例

マウスピース矯正 非抜歯
外科手術併用の可能性を指摘された開咬を、矯正治療のみで改善した症例
治療期間 3年

治療前後の歯並びと、治療中の経過、口元の変化をご覧いただけます。

44歳女性の開咬症例の治療前の正面口腔内写真
治療前
44歳女性の開咬症例の治療後の正面口腔内写真
治療後
44歳女性の開咬症例の治療経過の正面口腔内写真
治療経過 ①
治療開始から約1年。空いていた前歯の距離が少しずつ近づいてきています。
44歳女性の開咬症例の治療経過の正面口腔内写真
治療経過 ②
治療開始から約2年。上下の前歯が重なるようになってきました。この後、さらに噛み合わせの微調整をしっかり行っていきます。
44歳女性の開咬症例の治療前の口元
治療前
44歳女性の開咬症例の治療後の口元
治療後
主訴
前歯が空いていて噛めない。
年齢・性別
44歳・女性
治療内容
下顎左側第一大臼歯の欠損と右側臼歯部の交叉咬合を伴う開咬症例と診断。
他院では骨切りの外科的手術併用の矯正治療でないと無理かもと言われたが矯正治療単独で治療を行いました。
上顎左側の親知らずは抜歯し、マウスピース型矯正装置(invisalign)で左右顎間ゴムを併用してもらいました。
まず上顎は側方拡大し、下顎は舌側に移動させることで交叉咬合を改善した後、奥歯を圧化と前歯の挺出で開咬を改善しました。下顎左側第一大臼歯は保定期間中に補綴予定。
治療期間
動的治療期間 36ヶ月
治療費
基本料金 990,000円(税込)+別途処置料
リスク・副作用
歯の移動に伴う歯根吸収、歯の失活、歯肉退縮、ブラックトライアングル、アタッチメント除去の際のエナメルクラック、被せ物のやり直し、清掃不良による虫歯、歯周病の悪化、歯の動揺など

院長コメント:この方は舌が常に下の位置にあったため、下顎の歯列の幅が広くなり、奥歯が上下ですれ違う交叉咬合になっていました。あわせて、その舌が前歯を押すことで、前歯が噛み合わない開咬の状態にもなっていました。

そのため、上顎の奥歯の幅を広げること、前歯を噛み合わせるために奥歯を押し込むこと(圧下)、前歯を伸ばすこと(挺出)の3つが必要になります。

ここで見極めが要るのが、幅を広げる方向に骨の厚みが足りているか、そして前歯を伸ばしたときに笑ったときの歯ぐきの見え方が過剰にならないか(ガミースマイル)という2点です。この方は前歯の見え方に問題はありませんでしたが、歯列を広げること・前歯を伸ばすことで歯ぐきが下がる変化は避けられないため、事前にご説明したうえで治療を進めました。

治療前後の口腔内写真

BEFORE治療前

44歳女性の開咬症例の治療前の右側面口腔内写真
右側面
44歳女性の開咬症例の治療前の正面口腔内写真
正面
44歳女性の開咬症例の治療前の左側面口腔内写真
左側面
44歳女性の開咬症例の治療前の上顎咬合面写真
上顎咬合面
44歳女性の開咬症例の治療前の下顎咬合面写真
下顎咬合面

AFTER治療後

44歳女性の開咬症例の治療後の右側面口腔内写真
右側面
44歳女性の開咬症例の治療後の正面口腔内写真
正面
44歳女性の開咬症例の治療後の左側面口腔内写真
左側面
44歳女性の開咬症例の治療後の上顎咬合面写真
上顎咬合面
44歳女性の開咬症例の治療後の下顎咬合面写真
下顎咬合面

※治療結果・治療期間には個人差があります。掲載にあたり、患者さまの同意を得ています。

MORE CASES

開咬の他の症例一覧

CASE 01
マウスピース矯正 非抜歯

前歯で噛めない出っ歯と開咬を非抜歯で改善した症例

治療期間 1年3ヶ月
開咬・出っ歯症例の治療前の右側面口腔内写真
治療前
開咬・出っ歯症例の治療後の右側面口腔内写真
治療後

この症例の詳しい経過と院長の解説を見る

主訴
出っ歯、前歯で噛めない。
年齢・性別
54歳・女性
治療内容
開咬と上顎前突に対し、マウスピース型矯正装置(インビザライン)で顎間ゴムを併用し、上顎の奥歯を後方へ移動してスペースを作ることで非抜歯で治療しました。
治療期間
動的治療期間 15ヶ月
治療費
基本料金 990,000円(税込)+別途処置料
リスク
歯の移動に伴う歯根吸収、歯の失活、歯肉退縮、ブラックトライアングル、アタッチメント除去の際のエナメルクラック、被せ物のやり直し、清掃不良による虫歯、歯周病の悪化、歯の動揺など

※ インビザラインは薬機法上の未承認医療機器です。詳細は料金ページの注意事項をご確認ください。

CASE 02
ワイヤー矯正 抜歯

前歯が噛み合わない・ガタガタを改善した症例

治療期間 2年3ヶ月
15歳女性の開咬症例の治療前の正面口腔内写真
治療前
15歳女性の開咬症例の治療後の正面口腔内写真
治療後

この症例の詳しい経過と院長の解説を見る

主訴
前歯が空いている、ガタガタ
年齢・性別
15歳・女性
治療内容
開咬と上顎前突に対してワイヤー矯正装置と上顎の口蓋に歯科矯正用アンカースクリューを併用し、上顎は左右第一小臼歯、下顎は左右第二小臼歯を抜歯して治療を行いました。
治療期間
動的治療期間 27ヶ月
治療費
基本料金 990,000円(税込)+別途処置料
リスク
歯の移動に伴う歯根吸収、歯の失活、歯肉退縮、ブラックトライアングル、ブラケット除去の際のエナメルクラック、清掃不良による虫歯、歯周病の悪化、歯の動揺など

※治療結果・治療期間には個人差があります。掲載にあたり、患者さまの同意を得ています。

TREATMENT PLAN

開咬の治し方|原因別のアプローチ

開咬は、前歯の隙間を閉じれば終わり、という歯並びではありません。なぜ前歯が当たらなくなったのかに手を打たないと、治療後に元へ戻りやすいためです。当院では検査で原因を確かめたうえで、次のような組み立てをご提案しています。

上下の前歯が開き、その隙間に舌先が入っている状態を正面から示した模式図
原因 01

舌の癖が関わっている場合

飲み込むときや安静時に、無意識に舌で前歯を押していることがあります。この場合、歯を並べるだけでは同じ力がかかり続けてしまうため、装置による治療と並行して舌の位置についてお伝えします。もともと歯並びが整っていた方が後から開咬になってきたケースでは、この可能性を確認します。

上下の前歯が前方へ傾いて噛み合っていない状態と、前歯を内側へ移動する方向を矢印で示した開咬の側面模式図
原因 02

前歯が前方へ傾き、噛み合っていない場合

上下の前歯が前方へ傾いていることで、前歯同士が噛み合わなくなっている場合があります。このタイプでは、前歯を内側(後方)へ移動させながら、上下の前歯が噛み合う位置へ整えます。

もともと歯列内にスペースがある場合や、歯の側面を少量削ってスペースをつくる「IPR」、奥歯の後方移動によって必要なスペースを確保できる場合は、歯を抜かずに治療できる可能性があります。

一方、前歯の突出が大きく、十分なスペースを確保できない場合は、抜歯を検討することがあります。抜歯の有無は、歯や顎の状態、必要な移動量などを検査したうえで慎重に判断します。

顎の位置のずれによって前歯が噛み合っていない状態を、上下方向の矢印で示した開咬の側面模式図
原因 03

前歯の傾きに問題はないものの、奥歯が伸びて前歯が噛み合わない場合

前歯の傾きに大きな問題がなくても、奥歯が伸びるように位置していることで、前歯が噛み合わなくなることがあります。このような開咬では、歯の傾きだけでなく、顎の骨格的なバランスが関係している場合があります。

治療では、奥歯を歯ぐき側へ移動させる「圧下」や、前歯を噛み合う方向へ移動させる「挺出」を必要に応じて組み合わせ、前歯が噛み合う状態を目指します。

ただし、骨格的なずれが大きい場合は、矯正治療だけでは十分な改善が難しく、顎の骨を整える外科手術を併用することがあります。

どの原因が主に関わっているかは、外から見ただけでは判断できません。前歯の先の削れ方など、お口の中に残った痕跡から経過を読み取れることもありますので、検査結果を一緒にご覧いただきながらご説明します。

KEY POINT

開咬は「原因への対処」まで含めて治療です

開咬の治療で最も気をつけたいのが、後戻りです。前歯が当たらなくなった原因が残ったままだと、せっかく閉じた前歯がまた開いてくることがあります。

保定期間の過ごし方が結果を左右します

歯を動かし終えた後の保定は、どの歯並びでも必要ですが、開咬では特に重要になります。当院では装置の使用に加えて、舌の位置や飲み込み方といった日常の癖についてもお伝えし、原因のほうにも働きかけていきます。

噛み合わせが変わりやすい時期があります

身体が大きく成長する中学生の頃や、親知らずが生えてくる高校生前後は、噛み合わせが変化しやすい時期です。以前は前歯で噛めていたのに噛めなくなった、という変化に心当たりがある方は、その時期に何があったかも含めて伺います。

治療のゴールは、前歯の隙間が閉じることそのものではなく、閉じた状態を保てるようにすることだと考えています。そのために何が必要かを、検査結果をもとにご説明します。

STRENGTH

当院の強み

01

顎の位置から確認します

前歯が当たらない原因が歯並びにあるのか、顎の位置にあるのかで治療の組み立てが変わります。当院では矯正を始める前に顎関節の状態を確認し、必要に応じてスプリントで噛み合わせを整えてから治療に入ります。

02

後戻りの原因まで一緒に見ます

舌の癖や親知らずなど、開咬をつくった要因に触れないままでは再発しやすくなります。装置による治療と並行して、原因側への対処もあわせてご提案します。

03

認定医による矯正相談

日本矯正歯科学会 認定医がご相談をお受けします。

Instagram - 高浜はぴえる矯正歯科
FAQ

開咬の矯正でよくある質問

治療しても、また前歯が開いてきませんか?
開咬は後戻りに注意が必要な歯並びです。だからこそ、前歯が当たらなくなった原因のほうにも対処することが大切だと考えています。舌の癖が関わっている場合は舌の位置についてお伝えし、顎の位置がずれている場合はそこを整えてから歯を並べます。保定期間の過ごし方についても、あらかじめご説明します。
マウスピース矯正で対応できますか?
対応できる場合があります。奥歯を後方へ移動してスペースを作る動かし方は、マウスピース型矯正装置が得意とする動きのひとつです。実際に当院でも、非抜歯・マウスピースで開咬と出っ歯を治療したケースがあります。ただし、骨格の影響が大きい場合はワイヤー矯正や補助装置の併用をご提案することもあります。
抜歯は必要ですか?
必ずしも必要ではありません。奥歯を後方へ動かすなどの方法でスペースを確保できれば、歯を抜かずに進められる場合があります。一方で、前歯を大きく下げる必要がある場合は抜歯を検討します。どちらが適しているかは検査後にご説明します。
顎が鳴る・顎が痛いのですが、矯正を始められますか?
まず顎の状態を確認させてください。噛み合わせの位置がずれている場合、そのまま歯を並べると土台がずれたままになってしまいます。必要に応じて、顎の位置を整えてから矯正治療に進む方法をとることがあります。顎の症状については顎関節症が気になる方へもあわせてご覧ください。
大人になってからでも治せますか?
歯や歯ぐきの状態が安定していれば、年齢を理由に矯正をあきらめる必要はありません。実際、大人になってから前歯が噛み合わなくなったという方のご相談も多くいただいています。被せ物や治療済みの歯がある場合は、その部分に配慮しながら計画を立てます。
治療期間や費用はどれくらいですか?
期間は動かす量や併発している歯並びによって変わるため、検査後のシミュレーションをもとにご案内します。費用は料金表に掲載しています。矯正相談は無料ですので、金額の見通しを含めてお気軽にお尋ねください。

※回答は一般的な目安です。実際の適応は、あくまで当院の診断基準にもとづき、検査後に個別にご説明します。矯正治療は自由診療(保険適用外)です。治療により痛みや違和感、歯根吸収などが生じる可能性があり、効果や期間には個人差があります。

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